三角形の敷地をどう活かす？

最初に敷地図を見たときに三角形の敷地形状に胸が高鳴りました！アイネストの仕入れる土地は整形地が多く、今回のような三角形の敷地かつ土地の面積も大きい物件はレアケースなのでプランニングが楽しみでした。

現地の敷地自体は高低差もなく道路条件も良好で、駅近ですが住宅街側に位置しているのでとても落ち着いた印象でした。ただ、二方向に道路がありちょうど敷地の角地にあたるので、どのようにプライバシーを確保するのかが課題ではありました。

1階は接道距離が長く敷地面積が大きいため、車庫は2台設けたいという意向がありました。1台は屋外の車庫にするプランも検討しましたが、2台ビルトイン且つ1枚の大きいシャッターで納める、アイネストでは初めての試みで計画しています。

車庫内の収納は、キャンプ器具やゴルフセットを置くなど趣味に合わせて使うのもいいと思います。また、私自身が釣りをするということもあり、長物を格納できるよう収納内の天井高さは上げて作ってもらいました。水道も設置したので、アウトドア用品の掃除や車の清掃も車庫内で簡単に済みますよ。
壁にも色を付け床の一部にはタイルを使用して、意匠面でも高級物件にふさわしいものができあがったと思います。

外観は、小田急線から見えることもあり、ホワイトやベージュ、シルバーをベースに圧迫感がなく優しいさわやかな印象でコーディネートしています。

ホール空間で車庫を回り込むようにプランニングしています。斜め部分と敷地の空地を利用することで、光が入り込む明るいホール空間を作ることができました。建物のボリュームに余裕がある大きな現場だからこそできる贅沢な延床の使い方ともいえます。

意匠面では、シンプルな白い大理石調のタイルをメインに壁には斑点模様のタイルを合わせてコーディネートし、華やかさを演出しました。壁が斜めになっているため奥が完全には見えず、先に進むのがワクワクするような期待感を持てる空間を演出できたと思います。玄関を進んだ先にはサブ洗面を計画。マーブル模様が独創的な上品な洗面ボウルと壁出しの水栓、丸い鏡がオブジェのようで空間のアクセントにもなります。窓からは外の植栽を眺めることができ、ギャラリーのような印象にもなりました。

前述したように、今回のプロジェクトは三角形の斜めの部分をどう利用するかが最大の課題でした。使い勝手を考えると各部屋は整形にするのがマストだったので、クローゼットやバルコニーで三角形部分を利用しています。寝室の三角形のテラスは透水性のインターロッキングを採用。1つ1つが小さく組み合わせが自由なためフレキシブルにデザインしやすく、三角形の空間にも適していました。また、もみじを植えたことで、四季を楽しめるプライベートガーデンの雰囲気を出せたと感じています。

LDKはどの方向にリビングを持ってくるかをとても検討しました。整形部分にするのか斜め部分にするのか…。テレビを設置する意匠壁の面を1番広く取れること、リビング空間がダイナミックに感じられることを考え、斜め部分の現位置に決まりました。

プラン会議では斜め部分にリビングを配置するにあたって、どのような家具をどのように配置すれば違和感がなくなるのか、導線に支障がないのかが議題にあがり、その部分も考慮しながらプランニングしました。
また、特殊な形状のリビングということで、今回はインターオフィスさんのサブスクでLDKに家具を入れていただきました。このようなリビング空間には角ばったデザインのものよりも柔らかさを感じるラウンド型のものがマッチすると感じたので、そのようなものを選定していきました。

北側道路に配置した大きなキッチンは、シンクを2つ、収納も壁いっぱいに企画しました。シンクは食器洗い用と調理用に分けたり、パーティーの時には氷を貯めてお酒を冷やしたりするのもいいと思います。キッチンで作業をしながらリビングの様子が見渡せるのも、斜め部分をリビングにしたからこそ実現した形です。

洗面所はアイネスト定番の2ボウルにプラスし、洗面台の引き出し部分の一部を空けてスツールが置けるようになっています。ドライヤーをする際やお風呂前後にお肌のお手入れをする際に座れるような洗面台をタカラスタンダードで作っていただきました。広さのある洗面所だからこその空間になったと思います。