第一印象はどう決める？

３棟ともに、敷地形状と区割りを活かしてベストな間取り構成と特徴を持たせられるような建築面積の使い方を行いました。全ての棟で違ったコンセプトを持たせましたが、どれも最上級な空間を演出できたかと思います。

A棟はホテルライクをイメージした住みやすい空間づくりを意識しました。また、角地を活かした構成で明るくプライベートも守ることができます。次にB棟。Ｂ棟は細長い敷地のうえ、周りが囲まれているので暗い印象になりがちですが、十分に光を取り込めるよう企画しました。白を基調としたさわやかなイメージとなっています。C棟は和を感じさせるジャパニーズモダンをコンセプトに、A棟側の空間から光が入り込むことでC棟も明るくなるよう考えました。

世田谷区の中でも高級住宅街エリアにあるこちらの物件。プライベート感を意識した外構づくりを行いました。3棟ともに塀を高く設置しプライベート感を出しつつも閉鎖的になりすぎないよう、A棟・C棟は格子、B棟は玄関と車庫スペースが同じ空間にあるためシャッターの上部を開けることで抜け感を出しています。

A棟

B棟

▪寝室 クローゼット（A棟）
今までにない大きなウォークインクローゼットを企画しました。洋服はもちろん、バッグなども収納できる大容量サイズとなっています。アクセサリーケースなどを置いて、自分だけのオリジナルの空間を作るのもいいですね。自分の好きなものが一目で見えるように、扉も普段とは違う半透明のものを使用しています。

▪リビング・ダイニング（Ａ棟）　
2階に持ってきたリビング・ダイニングは、36.3畳。LDKがストレートなので、意識的にリビングとダイニングの区別ができるよう、太い柱や梁型を作り凹凸をつけています。

リビング側の天井は周りをわざと落とし段差をつけました。そうすることで空間が締まり、全体的にのっぺりして見えないようになっています。また、少し天井が下がることで落ち着く空間にもなります。ただ広いだけではなく、意識的な部分を想像して計画しました。

▪リビング・バルコニー（B棟）
真っ白なタイルを一面に使用したリビングにはヌックスペースも。リビングとヌックで少し空間を分けるという意味で、タイルの質感を変えています。リビングにはマットな質感のもの、ヌックには光沢感のあるものを使用しました。

また、バルコニーをリビングの空間の1つとして入れ込み一体感を出したかったので、普段はウッドデッキが多いですが、リビングと同じ白いタイルにしました。防水立上りと溝までタイルにしたのもこだわりの1つです。

リビング（手前）とヌック（奧）のタイル

開放的な空間となっていますが、ある程度の閉鎖感も必要かと思い、バルコニーの手摺を高めにしています。

▪洗面所（全棟）
造作でホテルライクなものに。
収納棚が十分にあるため、三面鏡などは使わず大きな鏡にしました。

A棟

B棟

C棟

▪A棟
これぞ角！なA棟は、玄関も圧巻の広さ。玄関から車庫へ室内から直接行ける造りとなっています。２台分収納可能な車庫との繋がりを強調できるように最大サイズの木製防火サッシを使いました。室内から愛車を眺めることができ、お出かけするのも更にワクワクしそうですね。また、視覚的に更に広く感じられるよう反対側は全面鏡に。鏡を開けるとシューズボックスが現れます。

▪B棟
普通は廊下などにしてしまうスペースにあえて中庭を計画することにより、敷地形状により不利になっている外光の取り込みを可能にして、すべての空間が明るく照らされるようになっています。

どこから見てもきれいに見えるよう配置した中庭

▪C棟
和を意識させる和モダンにてコーディネートしました。

玄関に入った瞬間のインパクトが欲しかったので、1階の玄関横に和室を持ってきています。客間として使用したり、習字教室などもできそうですね。腰掛けスペースもあるので、お客さんと少しお話するのにもちょうどいいと思います。他の物件では味わえない帰宅した時の高揚感をぜひ感じてほしいです。

和室のヒノキ材・建具